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10月に入り、朝晩の風が涼しくなってまいりました。宮崎でも日の入りが少しずつ早くなり、夕方の空が暗くなる時間が目に見えて短くなっています。
この時期、「なんとなく元気が出ない」「朝がつらい」「以前は楽しめたことに気が向かない」とおっしゃる方が増えてきます。今回は、秋から冬にかけての気分の落ち込みについて、ご本人とご家族に知っておいていただきたいことをまとめました。
秋から冬に、気分が沈みやすくなる理由
季節によって、気分や体調の波が出やすい方がいらっしゃることはよく知られています。秋から冬にかけて繰り返し調子を崩す状態は、「冬季うつ」や「季節性の気分の落ち込み」などと呼ばれることがあります。
はっきりした原因は一つに決まっていませんが、日照時間が短くなることが関わっていると考えられています。光は、体内時計を整えたり、眠りや気分に関わる体の働きに影響したりします。日差しを浴びる時間が減ると、眠りのリズムが乱れ、日中のだるさや気分の沈みにつながることがあります。
宮崎は、全国的にも日照に恵まれた地域と言われます。それでも、秋が深まると日の出は遅く、日の入りは早くなり、12月には日没が17時台前半になります。「宮崎は晴れが多いから大丈夫」とは限らず、もともと季節の変化に敏感な方は、この時期に揺らぎやすくなります。
あわせて、台風や雨の後の気温差、朝晩の冷え込み、年末に向けた忙しさや環境の変化も、心と体の負担になります。
気分の落ち込みと間違えやすい「ふつうの疲れ」との違い
誰でも、季節の変わり目には疲れやすくなります。ただ、次のような状態が2週間ほど続く場合は、無理をせず、気にかけていただきたい目安です。
・ほとんど毎日、気分が沈んでいる
・好きだったことや趣味に興味がわかない
・朝起きられない、日中も眠い
・食欲が増える、または落ちる(甘いものや炭水化物が欲しくなる方もいます)
・集中できない、物事を決められない
・「自分はだめだ」と責める気持ちが強くなる
これらは、あくまで目安です。当てはまるからといって、特定の病気だと決まるものではありません。正しい判断は、医師による診察が必要です。
生活の中でできる、光・リズム・活動の工夫
特別なことをしなくても、毎日の暮らしを少し整えることで、負担が軽くなる場合があります。無理のない範囲で、できそうなものを一つだけ選んでみてください。
光を浴びる
朝、カーテンを開けて明るさを取り入れましょう。10分ほどの散歩や、窓際で朝ごはんをいただくだけでも十分です。曇りの日でも、屋外は室内より明るいと言われています。
起きる時間をそろえる
寝る時間よりも、起きる時間を毎日ほぼ同じにするほうが、体内時計は整いやすくなります。休日に寝過ぎてしまうと、翌朝がつらくなることがあります。
体を少し動かす
激しい運動は必要ありません。ご近所の散歩、ゴミ出しのついでに少し遠回りをする、といったことで構いません。
食事を抜かない
気力が出ない時ほど、食事が簡単になりがちです。温かい汁物だけでも、体と気持ちが落ち着くことがあります。
人と話す時間をつくる
電話やメッセージでも構いません。一人で抱え込む時間が長くなるほど、気持ちは内向きになりやすくなります。
「何もできない日があってもよい」と考えることも大切です。頑張りすぎないことが、回復への近道になることもあります。
ご家族が気づけるサイン
ご本人は、不調を「自分の気持ちの弱さ」と考えて、周りに言い出せないことがよくあります。近くにいるご家族だからこそ気づける変化があります。
・口数が減った、笑顔が少なくなった
・朝の起床が遅くなった、昼夜が逆転してきた
・身だしなみや家の片付けに手が回らなくなった
・食事の量や好みが変わった
・約束や外出を断ることが増えた
・「疲れた」「消えてしまいたい」といった言葉が出る
声をかける時は、励ましよりも「最近、少し疲れているように見えるよ」と見たままを伝えるほうが、受け止めていただきやすい傾向があります。「頑張って」「気の持ちようだよ」といった言葉は、かえって重く感じられる場合があります。
もし「消えてしまいたい」「生きていても仕方ない」といった言葉が聞かれたときは、様子を見ずに、早めに主治医や専門の窓口へご相談ください。
受診や相談の目安
次のような場合は、ためらわず医療機関への相談をご検討ください。
・落ち込みが2週間以上続き、仕事や家事、学校に支障が出ている
・眠れない、または眠りすぎる状態が続いている
・食事がとれず、体重が大きく変わってきた
・死にたい気持ちが浮かぶ
すでに通院中でお薬を飲んでいる方は、自己判断でお薬を減らしたり、やめたりしないでください。調子の変化や、飲みにくさを感じていることは、主治医にご相談ください。
初めての受診で、どこに行けばよいか迷われる場合は、お住まいの地域の保健所や、精神保健福祉センターなどの公的な相談窓口もご利用いただけます。
訪問看護でできること
訪問看護ステーション心奏では、精神科の経験を持つ看護師がご自宅に伺い、気分や体調、睡眠、食事など、生活の様子を一緒に確認します。
季節の変わり目は、ご本人が「いつもと違う」と気づきにくい時期でもあります。定期的に看護師が伺うことで、小さな変化に早めに気づき、主治医と情報を共有することができます。また、ご家族からの「どう声をかければよいか分からない」といったご相談にも、一緒に考えながらお応えします。
訪問看護の利用には、主治医の指示書が必要です。利用の流れや費用については訪問看護の利用方法・料金についてをご覧ください。よくいただくご質問はよくあるご質問にまとめています。
「うちの場合は対象になるのだろうか」という段階でも、お気軽にご相談ください。
これから日の短い季節に向かいます。ご本人もご家族も、どうか無理をなさらず、穏やかにお過ごしください。
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「自分が対象かわからない」段階でもお気軽にお声がけください。


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